詩のしらべ

友人の詩を、気ままに載せる場所。

2019-01-01から1ヶ月間の記事一覧

最終飛行

空氣の輕さにぼくは飛ぶ ドグマも思い込みも捨てて 欲望の鎖も錆びて ぼくは今ここで飛んでいる この眞っさらな空を一人で 胸いっぱいに空氣を吸いながら 🌰

硝子の星

サーカス小屋から1人抜け出て笑う 見つめる先は満天の星 いつかこの視線もビームになって 君のとこまで君のとこまで届くのか あのキラキラ輝く硝子の星に誘われて カチカチ当たって反射して君のとこまで行くのか その頃君はいくつになるのか まだ花に水をや…

夕空徒競走(レース)

白い絵の具をつけた穂先が キャンバスの上を駆け足で過ぎるように 雲が飛ぶ そのスピードは億千万の単位を掛けて パソコンなんてぶっちぎり 鳥はあとから追うのだが どうだ風には敵わない ましてや雲は風に押されて その風よりも速いんだ あ! 飛行機が来る …

プライドダンス

この世はクズだ、狂ってる。 ズルい奴らが、汚い奴らが、 卑怯な奴らがデカい顔して、 道の眞中(まんなか)を闊歩する。 正直者は殺された。 優しいあいつはもう死んだ。 最高にかっこよかったあいつは、 溶けた蝋みた顔をした、 チビの嘘つきに突き落とされ…

命の蝋燭

君は命を燃やしているのか 服を擦り抜け肌を突き刺す 冷たく鋭い風の中 君は命の蝋燭の 消えそうな火を燃やしているのか 愛する僕の友達よ どうかその火を消さずにおくれ 燃やし続ける命の光は この世の人の希望になるから 蝋燭を点すことすらできず 嵐の中…

ことば

爽やかな夏の詩を書けば 砂の匂いが眉間を撫でる 土は踏めずに空気も吸えず しかめっ面のこの部屋に サラサラヒュウッと風が吹く 頭はスッキリ胸はさっぱり 播かれる砂は手に張り付いて 青色が足にせまりくる このペン先から迸る 黒いインキは波間の白で こ…

窓の隙間に佇む雲は 16時(よじ)の光を浴びている 赤ともオレンジともつかぬ 輝く地球のブロードウェイを 黒いカラスが渡ってく 間違うこの惑星(ほし)のベストカットは 戀する乙女の頬の色 岡惚れはすぐに色褪せて 街の灯りが点りだす 雲は輝くことをやめ 太…

都市(まち)の冬

寒い 灰色のビルの隙間から 冷たい風はますます冷えて 指はすっかり凍ってしまった ようやくのことで我が家を見つけ ひとり座って外を見る 凍えた窓の涙にかかった 遥か光の一点が まるで誰かの瞳のようで 小さく震えてこの街を 一生懸命覗いてる 寒すぎるこ…